Raspberry Pi 【Zabbix編】グラフの文字化けを解消する方法

Zabbix

はじめに

本記事では、Zabbixのグラフにおける日本語の文字化けを解消する方法について記載いたします。インストール後の状態では、以下のようにグラフの日本語が文字化けしてしまいます。これは、「graphfont.ttf」フォントファイルが使用されるためです。本記事では、使用するフォントをIPA Pゴシックフォントに変更し、文字化けを解消します。

環境

  1. ボード
    Raspberry Pi 4 Model B
  2. OS
    Raspberry Pi OS with desktop
    Release date: March 4th 2021
    Kernel version: 5.10

インストールされているフォントの確認

Raspberry Pi OSにインストールされているフォントを確認します。

pi@raspberrypi:~ $ sudo ls /usr/share/fonts/
truetype
pi@raspberrypi:~ $

IPAフォントの検索

ここでは、IPAフォントを使用します。インストール可能なIPAフォントを確認します。

pi@raspberrypi:~ $ sudo apt list | grep ipafont

fonts-ipafont-gothic/stable 00303-18 all
fonts-ipafont-mincho/stable 00303-18 all
fonts-ipafont-nonfree-jisx0208/stable 1:00103-7 all
fonts-ipafont-nonfree-uigothic/stable 00203-26 all
fonts-ipafont/stable 00303-18 all

pi@raspberrypi:~ $

IPAフォントのインストール

IPAフォントのインストールを行います。ここでは、IPAゴシックフォントをインストールします。

pi@raspberrypi:~ $ sudo apt install fonts-ipafont-gothic
pi@raspberrypi:~ $

IPAフォントがインストールされたことを確認します。フォントは、「/usr/share/fonts/opentype/」ディレクトリにインストールされます。

pi@raspberrypi:~ $ ls -l /usr/share/fonts/opentype/
合計 8
drwxr-xr-x 2 root root 4096  4月 23 09:14 ipafont-gothic
drwxr-xr-x 2 root root 4096  4月 23 09:14 ipafont-mincho
pi@raspberrypi:~ $

シンボリックリンクの作成

Zabbixが使用しているフォントパスにシンボリックリンクを作成します。Zabbixでは、「/usr/share/zabbix/assets/fonts/」ディレクトリに存在するフォントファイルが検索されますので、このディレクトリにインストールしたIPA Pゴシックフォントファイルへのシンボリックリンクを作成します。

pi@raspberrypi:~ $ sudo ln -s /usr/share/fonts/opentype/ipafont-gothic/ipagp.ttf /usr/share/zabbix/assets/fonts/ipagp.ttf
pi@raspberrypi:~ $

シンボリックリンクが作成されていることを確認します。

pi@raspberrypi:~ $ ls -l /usr/share/zabbix/assets/fonts
合計 0
lrwxrwxrwx 1 root root 38  1月 30 14:45 graphfont.ttf -> /etc/alternatives/zabbix-frontend-font
lrwxrwxrwx 1 root root 50  4月 23 09:42 ipagp.ttf -> /usr/share/fonts/opentype/ipafont-gothic/ipagp.ttf
pi@raspberrypi:~ $

Zabbix設定ファイルの変更

Zabbixの設定ファイル「/usr/share/zabbix/include/defines.inc.php」を編集し、使用するフォントを「graphfont」から「ipagp」に変更します。

pi@raspberrypi:~ $ sudo vi /usr/share/zabbix/include/defines.inc.php

編集箇所は、2箇所です。

【変更前】
define('ZBX_GRAPH_FONT_NAME', 'graphfont');
define('ZBX_FONT_NAME', 'graphfont');

【変更後】
define('ZBX_GRAPH_FONT_NAME', 'ipagp');
define('ZBX_FONT_NAME', 'ipagp');

pi@raspberrypi:~ $

動作確認

グラフを表示し、文字化けが解消されていることを確認します。

以上で終了です。

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